質問の意図がわからない
前のバイト先では新商品を店頭の入り口に近いところにディスプレイする慣例があった。
その時は店頭にキティちゃんとキティちゃんの家族がたくさんプリントされたマグカップやらクリアファイルや、キティちゃんたちのマスコットがたくさん並んでいた。
「どうしてこの商品が店頭に出てるかわかる?なんでこんなところに置いているかわかる?」
そんなようなことを社員の一人に聞かれたので、いろいろ考えた。
新商品はそこに置く慣例だから。
けどそれだとなんかいま一歩踏み込めていないきがしたので、なんで新商品を店頭に置くのが慣例なのか、という質問だと解釈した。
ので、こう答えた。
「売りたいから」
メッッッッッチャ怒られた。
その人的な正解は「もうすぐキティちゃんのお誕生日で、みんなでお祝いしたいから」だそうだ。
でも、私だって「なんでこの時期にキティちゃんをこんなに大々的に宣伝するんだと思う?」と聞かれたらさすがに答えられたと思う。「キティちゃんのお誕生日だから」と。
(こういうことを言うと、でもでもだってが多すぎるとか言われるんだろう)(かと言ってそう思ったことを伝えると、それはあなたの憶測に過ぎないとか言うんだろう)
こんな風に、就活生が質問をきちんと答えられないのではなく、質問者の質問がアバウトすぎることもあると思うのだ。
それでああだこうだとはじかれてしまう。
基本的に私は他人に認められたいという考えで生きてはいない。
そもそもの生まれが普通の人間と違いすぎるからだ。
なので、認められようという気持ちで奮闘したことはない。
みんなすごいと思う、日本に生きているマジョリティの人々は。
個性を損なわない範囲で周りに溶け込むという才能がある。すごい。
私にはそういう意識が希薄なので、じゅんすいにすごいと思う。
就活はあらかじめそういう人のために用意されたフィールドなのではないだろうか。
私には耐えられない。
面接官がタイマーを持っていて、同時に話し出す就活生が。
タイマーを家で鳴らして練習する姿を想像するのが。
そして実際にそれをやるのが。
そうまでして生きないといけないんだろうか。
女の子は身体でも売ればいいじゃないか。
その方がまだ本当の自分を見てもらえるんじゃないか。
私は裸は見せてもエントリーシートは見せたくない。
周りに溶け込もうと必死になって、質問の意図すら理解できていないすっからかんの自分が、自分の判断基準とされることはいやだ。
それだったら人事に「スーツを脱いでください」とでも言われた方がましだ。そうであれば私も私で「スーツを脱いだあと、、、」みたいなBLありますよね、とかヘラヘラできるってもんだ。